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青空の下、自宅の外で遊ぶ3歳のクエスト。カリフォルニア州サンタバーバラ photo : Keri Oberly
青空の下、自宅の外で遊ぶ3歳のクエスト。カリフォルニア州サンタバーバラ photo : Keri Oberly

自然を求めて

By エシャ・チャブラ   |   2021/06/28 2021年6月28日

アッシュとクリスティンは人目を気にしない。

「クリスティンは明るいブルーの髪、私はこの巨大なブロンドのアフロ。どこへ行っても目立つのよ」とアッシュは言う。「あたかも自分たちが場違いであるかのように、決して同化したり、外見を変えたり、黒人であることに引け目を感じたりしないことにしたの。そうしたら、周りのほうが時々知りたくなるみたい。この二人はいったい何者なのかと。」

このカップルは、カリフォルニア州サンタバーバラのPura Luna Apothecaryのオーナーとして、お茶、生薬をアルコールで浸出したチンキ剤、生薬を売りながら日々を過ごしているが、二人は親でもあり、3歳の娘・クエストを自然界の多様性に感謝しながら育てたいと願っている。

クエストは自宅で2人の母と遊ぶ。アッシュとクリスティンは、結婚して10年以上になるが、もう20年近く一緒にいる。photo : Keri Oberly
クエストは自宅で2人の母と遊ぶ。アッシュとクリスティンは、結婚して10年以上になるが、もう20年近く一緒にいる。photo : Keri Oberly

アッシュは、自分が「自由主義の母」を自認しているので、クリスティンはバランスを取るためにやや厳格で慎重な姿勢になるのだと言う。しかし、二人とも共通していることは、野外で快適に過ごすことが出来る子供を育てようと決意している。

「クエストが木登りをしているとき、クリスティンは起こり得る最悪の事態を考えるのかもしれないけど、私はクエストがこの木を登り、楽しい時間を過ごす様子を思い描くの」とアッシュは言う。「クエストにとっては、物事の両極を見ることができるからいいことよ。多すぎる自由はケガにつながりかねないし、少なすぎる自由は世界を臆病で窮屈な場所にする。両方にさらされるから、クエストは自分の安全を自分で管理できるのだと思う。」

このバランスがあるから、クエストは2度考え、何か新しいことを始める前に身辺を調べて、自分自身や自分の判断を信じることを学べるとアッシュは言う。

「私たちは、クエストが自由で自然であるように、そして彼女の自然なリズムに合うように育てようとしているの。それは私たちの育ち方とは違う。あの頃は、物事がどうあるべきか、どう見えるべきかについて、刷り込まれた仕組みや規則が多すぎたから、私たちは祖先が世界をどんなふうに見ていたかという感覚を失くしてしまった。」

この考え方は、アッシュが母になるまでの個人的経緯に根差している。数年間、妊娠を試みて、そして小児がん闘病中に受けた化学療法が不妊に影響しているかもしれないと知ったとき、アッシュはコスタリカへ一人旅に出た。「ジャングルの真ん中で健康センターを見つけたの。室内で静かに座っていると、気が付けば一番大きく聞こえてくるのはコオロギの声じゃなくて、自分の想いだった。親になりたいという願望や欲求が、私に自然の癒しの力を心底ありがたいと感じさせた。」

それ以来、年に数回、自分を取り戻すために一人旅をすることをアッシュは最優先している。そしてそれはクリスティンも同じ頃から実践していることだ。「初めての一人旅の旅先から私に電話をかけてきて、クリスティンはこう言ったの。『やっと分かったわ。これまでいつも、あなたは私たちから逃げたいのだと思っていたけど、私に必要だったのはこれなのね。』つまり、何かを決断して何かを妥協しなければならないことからちょっと離れて、自分が誰で何を好きなのかを再確認する時間よ。」

この自立とつながりをクエストに伝えられるように、アッシュとクリスティンはクエストをサンタバーバラの2か所のアウトドアスクールに入園させることを選んだ。そこでクエストは小枝や泥で作品を作ったり、近所の農園で食物が育つ様子を学んだりしながら日々を過ごしている。通常の保育園とは違う。

サンタバーバラで、アッシュとクリスティン、2人の母に見守られてクエストは木登りをする。photo : Keri Oberly
サンタバーバラで、アッシュとクリスティン、2人の母に見守られてクエストは木登りをする。photo : Keri Oberly

「迎えに行くと、クエストは泥んこで帰宅するの。とにかく好きなのよ」とアッシュは言う。「植物にただ興味をもって平気で数時間そこに座っているの。子供として、あの子にそうすることを教えたし、毎日そうやって暮らしているから。」

違いは顕著だと彼女は続けた。近隣で外遊びをするクエストと同じ年齢層の子供は、プラスチックのおもちゃ、ビデオゲーム、ラジコンに囲まれている。「クエストは、昔の子供がしていたように、ただ座って石や小枝で遊んでいるの。なんで小さな子供があれほどたくさんの刺激を必要とするのか理解できないわ。ましてケータイなんか」とアッシュはからかう。

街路の先にあるイチジクの木が日に日に大きくなるのを見ながら、クエストは小さなつぼみがどうやって果実に変わるのか、小さな葉っぱが夏までにどんなふうに明るく、豊かに、大きくなるのかを学ぶ。種から鉢植えの植物を育てることで、それらが育つためには、自分と同じように養分と日光と空間が必要であることを理解する。

「自然界は絶えず変化していることを(子供たちに)気付かせる必要があるわ。同じままのものはない。それは自然が人生について教えてくれることでもある」とアッシュは言った。

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