大人たちよ、好むと好まざるとにかかわらず、変化はやってくる
アレクサンドリア・ヴィラセニョールは13歳の気候正義活動家。イスラ・ハーシ、ヘイブン・コールマンとともに、米国ユース・クライメート・ストライキを先導しています。彼女は気候変動に対する未対応に抗議するため、学校を欠席してストライキする、世界的学生運動の一部です。グローバル・ユース・クライメート・ストライキは3月15日に、世界中の90か国以上で行われました。
アレクサンドリアは過去13週間、毎週金曜日にニューヨークの国連本部の外にあるベンチでストライキをしています。彼女にその理由を語ってもらいました。
国連の前での第8週目のストライキの日。寝袋のジッパーを閉じたとき、気温は零下12度でした。私は「COP24(国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議)は私たちを裏切った」、「気候のための学校ストライキ」と書いた2枚のプラカードのあいだに座っていました。同週、中西部と北東部で2日にわたって160という最低気温の記録が更新されました。最低でも21人が寒さと雪によって死亡し、米国の一部では気温が零下43度まで下がりました。
ストライキの日、それはいつものように金曜日でしたが、ニューヨーク市はイースト川からの風速冷却により、零下19 度と予報されていました。この天候下でのストライキの準備は簡単ではありません。零下12度のなかでじっとしているのに十分体を温めてくれる服はあまりないからです。寝袋の方が得策だと思い、氷点下に耐えられる寝袋を買いました。母はお茶を保温するテルモスと1日使えるようにと、寝袋に入れるカイロをくれました。ストライキの日、母が私の寝袋のジッパーを閉じるのに5分以上もかかりました。人びとは立ち止まって見ていました。私がホームレスだと思った人もいました。私は1日ずっと寝袋で過ごしました。そしてそれは私を温かく保ってくれました。
この天気のなかで抗議しながら、異常気象に対応するために違った生き方をしなければならなくなることを実感しました。いま人びとは死んでいます。すぐに天候のために行動を起こさねばなりません。大人たちが下している決定は、私たちの世代が最悪の気候危機のなかで生活し、それにともなう異常気象の影響を感じなければならないことは考慮に入れていません。
私がはじめて気候のために活動することを決意したのは、カリフォルニア州デイビスの家族を訪れたときでした。それは感謝祭の週末で、キャンプ・ファイヤーの森林火災が起きたときでした。少なくとも86人が亡くなり、13,972の住居と4,821のビルが燃焼しました。私たちは150キロ離れた場所にいましたが、煙は家のなかにも入ってきました。外に出ることができませんでした。私たちはタオルを濡らし、ドアの隙間に当てました。自分でマスクを作った人もいます。私は喘息もちなので、私の家族は早々と私をニューヨークに帰すことにしました。私にとってそこにとどまることは安全ではありませんでした。
私は荒れ狂う山火事と長期の干ばつがカリフォルニアで一般化しているのは普通のことではないと気づきました。そしてオンラインで気候変動について調べ、学びはじめました。それが何であり、私に何ができるかを探っていたとき知ったのが、グレタ・サンバーグについてでした。
グレタは当時15歳で、彼女はつねに真実を語り、彼女の言うことすべてはありのままでした。彼女は「フライデー・フォー・フューチャー」という、学生がその声を拡声する機構を作りました。毎週金曜日、グレタはスウェーデンの国会の前に座って気候変動への未対応を抗議するため、学校を休みました。私はグレタを見て「彼女にできるのなら私にもできる」と思いました。
私は毎週金曜日にニューヨークの国連本部の前でストライキすることに決めました。私の家族は最初からすごくサポートしてくれています。将来、異常気象事象から逃げるのに必死になるなら、学校はどうでもよくなるでしょう。私たちは投票するには若すぎますが、学校を休んでストライキし、気に掛ける問題に注目を引くことはできます。自分で何か行動したくて、他の組織のイベントを待ってはいられないと思ったのです。市議会の前や官庁の前でストライキをすることも考えましたがピンとこず、「国連という全世界が集まる場所でストライキすべきだ」と決めました。気候変動には国境はなく、その解決策にも国境があってはなりません。
私たち若者は気候変動の影響を、よりひんぱんに目にしながら成長しています。国連の気候変動政府間パネルの報告によれば、何十年もの未対応により、気候変動の最悪の影響へとつながる軌道を修正する時間は、わずか11年しか残されていません。世界のリーダーが未だに気候危機を認めることも、優先することも、適切な対応をすることもしていないから、私たちはストライキをします。アメリカ全土で周縁化されたコミュニティ、とくに有色人種、身体障害者、低所得者のコミュニティが、すでに気候変動による不均衡な影響を受けているから、ストライキをします。私たちが登校を拒否することで社会的秩序が乱されたなら、社会制度は気候危機に直面し、変化を取り入れざるを得なくなるから、私たちはストライキをするのです。
外にプラカードを持って出たり、地元政府事務所の前に立つという単純な行動が、気候活動となり得ます。より多くの学生が直接行動を取るべきです。ストライキに参加できないなら、あらゆる場所で起きているストライキと団結して、緑色を着用することもできます。自分のプラカードを作り、クラスに持参してください。創造性を発揮しましょう。壊れた制度を内側から変えることはできないのです。
アレクサンドリアとその他の学生を支持し、アメリカ、あるいは世界の他の場所でのクライメート・ストライキに参加してください。